ロジカル・シンキング
おすすめポイント
ロジカルシンキングという考え方を日本に広めた一冊。
マッキンゼー出身の著者が、ロジカルシンキングというものを体系的に理解できるように、非常にシンプルにまとめられています。
ロジカルシンキングと聞くと「何やら難しいもの・・」と捉える方も多いですが、結局は「相手に伝わるように、わかりやすく物事を組み立てる」ということだと説明しています。
そして、本書のポイントは「相手に伝わるように、わかりやすく物事を組み立てる」ための技術や思考法について詳しく説明していることです。
- 話の重複や漏れ、ずれをなくす技術である「MECE(ミッシー)」
- 話の飛びをなくす技術である「So What?/Why So?」
MECEとは、漏れなくダブりなく物事を整理するために使われるフレームワークを指し、コンサルタントやビジネスパーソンに求められる基礎的なスキルを身につけるのに役立ちます。
図のロジックツリーでいうと、横の広さを表します。
コンサルタントは、クライアントの課題解決をバリューとしているため、クライアントが抱えているざっくりした問題を細かく分解し、本質的な課題を素早く突き止めることが求められます。
その際に、このMECEという考え方は本質的な課題を見失わないために必要になる前提スキルです。
本書では、MECEを縦と横のロジックツリーで説明しながら、どのようにすれば漏れや重複を無くして綺麗に整理できるのかを詳しく解説されています。
MECE自体が日本で浸透しつつあるため、非常に基本的なスキルと捉えられがちですが、本当に実際の現場で活用できるようにするには、まず基礎を体系的に理解するのが重要だと思います。
また、ポイントの二つ目としてwhy so?so what?の使い方があげられます。
why so?so what?とは、物事を深く掘り下げる上でなぜ?なぜ?と繰り返したり、その逆につまり、要するにと問いかける方法です。
図のロジックツリーでいうと、縦の深さを表します。
何が問題の原因になっているのかなど、物事を細かく分解する上では、なぜ?なぜ?と繰り返し問いかけるwhy so?が有効です。
また、それを要約したときに結局何が言いたいのか?というso what?を使うことで、ロジックツリーの論理に穴が無いか?を確認することができます。
本書では、これらのMECEとwhy so?so what?の具体的な活用方法が紹介されており、論理的な物事の組み立て方を学ぶことができるようになっています。
私も、コンサルファームへの転職活動で1番最初に購入し、とても参考になりました。
また、コンサルに入社後も何回か見返して、ロジカルシンキングの基礎を改めて認識することができました。
コンサル以外でも確実に役立つスキルなので、論理スキルを基礎からインプットしたいという人にとてもおすすめです。
総合おすすめ度
★★★☆☆
転職活動で使える度
★★★☆☆
コンサルタントワークで使える度
★★★☆☆
通常のビジネスワークで使える度
★★★☆☆
ボリューム
★★★☆☆
難易度
★★☆☆☆
目次
第1部 書いたり話したりする前に
第1章 相手に「伝える」ということ
第2章 説得力のない「答え」に共通する欠陥
第2部 論理的に思考を整理する技術
第3章 重複・漏れ・ずれを防ぐ
第4章 話しの飛びをなくす
第3部 論理的に構成する技術
第5章 So What?/Why So? とMECEで「論理」を作る
第6章 論理パターンをマスターする
第7章 論理パターンを使いこなす