総合コンサルファームに転職するための志望動機(書き方・作り方)
総合コンサルティングファームへの転職を目指す際に、重要になるポイントの1つとして志望動機があります。
コンサルファームの転職では、書類選考時に”志望動機書”の提出を求められるなど、一般企業よりも志望動機が重視される傾向にあります。
その理由の1つとして、過去を含めた自身のキャリア形成に明確なロジックがあるのかを判断されるためです。
総合系コンサルへの転職を目指す場合は、戦略やITコンサルとの違いを明確に踏まえた志望動機を用意する必要があります。
私自身も、転職活動時に「なぜ総合コンサルを志望するのか?」は必ず問われました。
しかし、コンサルティング業界は外部からでは実態が見えづらいクローズドな部分が多いため、各ファームの違いや強みを把握するのは難易度が高いでしょう。
また、総合コンサルファームはコンサル業界を目指す転職者の多くが応募します。
そのため、志望度の高い応募者を見分けるためにも「なぜ戦略ではなく、総合コンサルなのか?」ということを確認されます。
今回は、そういった点を踏まえて総合系コンサルファームの志望動機の作り方・書き方をご紹介します。
例文:総合コンサルからオファーを獲得した志望動機
まずはじめに、私自身が総合コンサルファームの書類選考・面接で使用していた志望動機を要約してご紹介します。
私の場合は、4つの総合コンサルファームからオファーを獲得しているため、何かしら参考にして頂ければと思います。
私は、下記のような要素を踏まえた志望動機を伝えていました。
- 戦略から現場の実行まで一貫して支援する総合コンサルであれば、事業戦略をもとにしたマーケティング戦略やKPIを設定し、効果的な施策を柔軟に行っていけるため
- 自身が今後のキャリアで強みとしていきたいデジタル領域を総合系コンサルファームが注力しているため
私は上記の内容をさらに具体的に伝えていましたが、次章では、志望動機でどういったポイントを押さえるべきかや、作成方法について解説していきます。
総合コンサルファームの志望動機を作成する際のポイント
総合コンサルの志望動機を作成する際には、「総合コンサルじゃないとダメな理由」を伝える必要があります。
総合コンサルじゃないとダメな理由を考える際には、3つのポイントがあります。
- 総合コンサルの特徴・強みを把握する
- ①であげた特徴が自分にとって重要だというストーリーにする
- 自身の応募部門が、戦略やITファームの同じような部門よりも秀でている点を把握する
それぞれについて、例を踏まえながら解説します。
総合コンサルの特徴・強みを把握する
戦略ファームやITファームではない理由を考える際には、総合コンサルの特徴・強みを把握している必要があります。
総合コンサルの特徴・強みとして、「戦略から実行までを一貫して支援できる」という点が良く知られています。
しかし、これだけではざっくりしすぎていますし、他応募者もかなり多用している動機のため、差別化を図ることができません。
これをさらに具体的にした一例として、下記のような内容が考えられます。
- 事業戦略などの戦略領域を同じファームで担うことで、各領域(IT・人事・マーケティングなど)において的確なKPIを設定し、それをもとにスピーディな運用を行っていくことができる
つまり、上流工程の戦略領域と、その下流概念にあたる業務改革やIT導入といった部分を一貫してサポートすることのメリットを示すことが重要です。
上記の例では、一貫してサポートすることで下流領域(各領域)で事業成長に直結するKPIを設定できることや、柔軟に、且つスピード感を持って戦略を現場に反映し運用できることがメリットだと伝えることができます。
また、「戦略から実行」というのはどういった意味なのかを深堀することも重要です。
戦略に関しては、全社戦略や事業戦略といった内容なのでイメージしやすいかもしれません。
実行とは、現場での運用を意味することが多く、戦略を実現するための「業務改革」や、その業務改革を効率化するための「ITシステム導入」といった領域にあたります。
面接において「実行って何?」と聞かれたときには、上記のような内容でしっかりと答えられるようにしておくことが必要です。
このように、総合コンサルの強みである「戦略から実行までを支援」に関して、メリットやその意味を整理しておきましょう。
①であげた特徴が自分にとって重要であるというストーリーにする
前述した「総合コンサルの特徴・強み」が自分にとって重要であるという理由も必要です。
先ほどの例で言えば、「なぜ戦略から実行までを一貫して支援したいのか?」に対する回答を考えるということです。
この回答を考える際には、自身の強み・経験をもとにすると作成しやすいです。
- 現職では、戦略部門と現場の連携がうまくできておらず、効果的な施策をスピード感もって実行できなかった
- 現職では、現場の業務を担ってきたので、戦略を策定するだけではなくそれを現実的に実行するための落とし込み(工数やフローなど)の重要性を感じている
自身の応募部門が、戦略やITファームの同じような部門よりも秀でている点を把握する
これは①の内容に近いですが、自身が応募する部門や将来目指すキャリアによって、総合コンサルでないとダメな理由を作成することができます。
例えば、私のように「デジタル」という領域でキャリア形成をしていきたい場合、戦略ファームよりも総合ファームのほうが注力している鵜ことから、志望動機として使うことができます。
同様に、テクノロジーなどの部門についても、戦略ファームと比較して注力している・強化している部分があるため、そういった点を把握すると作成しやすくなります。
まとめ
今回は総合コンサルファームの志望動機を作成するポイントについてご紹介しました。
総合コンサルファームは、業務内容や部門が多岐にわたっているため特徴や強みを把握しづらい部分があります。
また、前述のとおり「とりあえず総合コンサルに応募する」という転職者もいることから、志望度を確かめるために総合コンサルである理由はよく問われます。
総合コンサルを第一志望群として転職を目指している方は、今回の内容も参考にしながら”コンサルタントが納得する志望動機”を練り上げて選考に臨むことをおすすめします。