【例文公開】コンサルファームへの転職を成功させる「自己PR」の作成方法
コンサルティングファームの転職面接や書類選考では、自己PRを求められます。
面接で、「自己PRをお願いします」と言われることは稀ですが、「強みは何ですか?」とサラッと聞かれることがしばしばあります。
また、書類選考については、職務経歴書に自己PRの記載欄が用意されています。
しかし、自己PRって何を書けばいいのか正直悩むと思います。
私自身も、あーでもない、こーでもないと頭を悩ませながら自己PRを作成していました。
そこで今回は、コンサルからオファーを獲得するための自己PRの作り方・書き方について、実体験を踏まえながらご紹介したいと思います。
特に、以下の内容に触れつつ書いていきます。
- 4つのコンサルからオファー獲得した私の自己PRを公開
- 自己PRを作成するときのポイント・作り方
- 「自己PR」と「貢献できること」に書く内容の違い
オファー獲得した私の自己PRを公開
はじめに、私が実際に転職活動で使っていた自己PRをご紹介します。
私は3つの自己PRを用意していました。
1つは、前職の広告代理店で身につけた「デジタル広告の知見」というスキル・経験的なPR、2・3つ目は「主体的に取り組む姿勢」と「ストレス耐性」というマインド・性格的なPRです。
身バレを防ぐために、文章の内容・言い回しを多少変えていますが、ほぼ実文です。
- 自己PR
現職にて、主にデジタル広告のあらゆるメディアを活用した広告コンサルタントとして約◯年の間従事してきました。これまでの業務経験を通して今後のキャリアには以下の点が活かせると考えております。
(1)デジタル広告、テクノロジーの最新の知見
入社◯年目から◯◯・◯◯・◯◯業界の広告コンサルタントとしてクライアントの支援に取組み、社内のコンサルタントのレベルに準拠したレベルアッププログラムではシニアコンサルタントに昇格し、約◯◯名いるコンサルタントの中でも上位10%に属するコンサルタントまで成長することができました。
現在では、月額◯◯円の広告予算を活用していることから、コンサルタントとしての経験や知見などクライアントから求められるレベルも高いですが、リスティング、DSP、アドネットワークなど約30のメディアプランニングをはじめとした広告効果の最大化に従事しており、上記の業務を通してデジタル広告の知見を深めてまいりました。
(2)何事にも主体的に取り組む姿勢
現職で、コンサルタントの不足という社内課題を解決するために、コンサルタント育成のための〇〇プロジェクトにリーダーとして取り組みました。
当初はプロジェクトの目的が明確に定まっていなかったために、まずは自身でコンサルタント育成という目的と、運用マニュアルの社内浸透率という目標を設定しました。
そして目標達成のために、媒体と共同での運用マニュアル作成や社内の影響力があるメンバーを巻き込んで勉強会開催を実施するなど、社内の運用レベル向上に取り組んできました。
また、クライアントに対するコンサルテーション業務においては、クライアントの要求する目標設定値をそのまま実行するのではなく、必要に応じて自身が正しいと考えた目標設定や施策とその根拠を提示するなど、自ら考えて行動することを意識して取り組んでまいりました。
性格的な強みとしては、ストレス耐性の高さが挙げられると考えております。
現職では、クライアントと折衝しながら二人三脚で広告効果を改善していますが、時には、時間や作業工数に関係なくクライアントの求めるスピード感で要望を実行する必要があるケースがあります。
そういった業務を経験したことで精神面でのタフさと、それに加えて、想定されるクライアントからの要望を先回りして考えてできるだけ効率よく業務を進めていく意識を高めてまいりました。
今後、上記の強みや経験を最大限活かすことで、貴社業務に尽力してまいります。
これは、転職エージェントに添削をしてもらいながら作成した自己PRですが、前職までの経験を元にした強みを記載しています。
専門用語をなるべく使わないようにしていたり、強みであるという根拠を出しながら具体的な内容になるよう心がけています。
このような自己PRの作成で注意すべき重要なポイントや作り方について紹介していきます。
自己PRを作成する際の重要なポイント
自己PRを伝える1番の目的は、「自分はこういう人間だ」というのを、わかりやすくイメージしてもらうということです。
そのため、自己PRを作成する際には、以下の3点を踏まえる必要があります。
- 職務経歴書の記載内容に合わせた強みにする
- 根拠となるエピソードを入れる
- マインド・性格的な自己PRを1つ入れる
それぞれについて解説していきます。
職務経歴書の記載内容に合わせた強みにする
基本的には、職務経歴に記載したプロジェクトや案件の内容と一致するような自己PRにすることが重要です。
職務経歴を要約して、自己PRにするようなイメージですね。
その理由は、受け手にとってわかりやすいように、且つ、より納得感が出るようにするためです。
自己PRの記載欄は、職務経歴書の最後というのが一般的です。
そのため、書類の読み手からすれば、「こういった職歴や業務内容から、〇〇のような強みがあるのだな」という見え方になります。
このときに、職務経歴とは全く関係の無い強みが記載されていると、どうしてそれが強みになるのか?いつその強みを身につけたのか?というのが非常にわかりづらくなります。
例えば私の場合は、職務経歴には広告代理店時代のデジタル系案件のプロジェクトや、社内プロジェクトでの成果を記載していました。
そのため、自己PRについても「デジタル広告やテクノロジーの知見」という内容を入れています。
このように、職歴と自己PRに一貫性を持たせることで、「この人は〇〇に強いのだな」というわかりやすいイメージを持ってもらうこともできます。
根拠となるエピソードを入れる
これは「志望動機」や「貢献できること」と同様ですが、自己PRに書いた内容の根拠を示すことが重要です。
本当にそれが強みと言えるのか?を面接官に納得してもらうためです。
私の場合も、「デジタル広告の最新の知見」の裏付けとして、前職の社内の評価制度を元に、社員の上位10%以内として評価されていたという客観的事実を記載しています。
もちろん、「その会社の上位に入るのが凄いことなのか?」については、面接官はわかりません。
しかし、一般的な会社でそれなりに努力して評価されていたという事実は、ポジティブに捉えてもらえることが多いです。
なので、「自分の前職は大した会社じゃ無いから」とか「知名度のない会社だから」と卑下するのではなく、「一定程度の評価を得られていました」という謙虚な伝え方をすれば、面接官や書類確認の担当者からはポジティブな評価をしてもらえるでしょう。
ちなみに、この根拠についてもなるべく職歴書の内容に沿ったエピソードにするということも気をつけてください。
マインド・性格的な自己PRを1つ入れる
先ほどもお伝えした通り、自己PRは「自分はこういう人間だ」ということをアピールするものです。そのため、マインド面や性格的なPRを1つ入れておくことが好ましいとされています。
性格的な強みというと難しいのですが、私のように「仕事に取り組む姿勢」でも問題ありません。
私の場合は、「何事も主体的に取り組む姿勢」にしましたが、例えば「コツコツと着実に積み上げる姿勢」とかでもいいわけです。
とにかく、面接官に「あーこういう人間なんだな」と思ってもらえればOKです。
ただ、なるべくコンサルタントの適性があるなと思われるような自己PRのほうが望ましいです。
そのためには、コンサルタントの業務についてある程度理解しておく必要があるので気をつけましょう。
「自己PR」と、志望動機書の「貢献できること」の違い
私も最初は、志望動機の「貢献できること」と職務経歴書の「自己PR」の違いがわかりませんでした。
それぞれの目的を一言にすると、以下になります。
- 自己PR=自分の強み(人間性)をアピール
- 貢献できること=コンサルで活かせるスキルをアピール
「貢献できること」はコンサルで活かせる実務的なスキルをアピールするものですが、「自己PR」はシンプルに自分の性格を含めた強みをアピールするものです。
つまり、自己PRは必ずしもコンサルファームで活かせるスキルである必要はありません。
もちろん、活かせる強みであることに越したことはありませんが、その辺は伝え方・見せ方によっても工夫できるので、こだわりすぎないようにすることが大切です。
私の場合も「デジタル広告の知見」「主体的に取り組む姿勢」は、一見コンサルとは関係のない強みとなっています。ただ、コンサルファームがデジタルに注力していることなどと関連付けて伝えることで、より効果的な自己PRとなります。
このように、自己PRは自分の強みをアピールするものだと認識して、「貢献できること」とは別の内容を作成しましょう。
まとめ
今回は、コンサルファームの転職で必要な自己PRの作り方についてご紹介しました。
コンサルファームは、書類選考や面接で多くの応募者を判断しています。その中で、自分がどのような強みを持っているのかをわかりやすく、且つ、印象に残せるように伝えることは非常に重要です。また、自己PRを作成することは、自身の経験の棚卸しにも繋がります。
コンサルファームからオファーをもらうために、まずはしっかりとした自己PRを作成していきましょう。