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広告代理店、業界に転職するメリット・デメリットとは?元広告代理店の人間が解説

広告代理店転職メリット

広告代理店、広告業界に転職するメリット・デメリットとは?元広告代理店の人間が解説

広告代理店への転職は最近、非常に人気が出ています。

インフルエンサーマーケティングやSNSの多様化、デジタル市場の飛躍、AIの進歩など、広告代理店市場を目指す人が増えている状況です。

しかし広告代理店への転職はリスクも存在します。広告代理店の仕事は様々な企業に関係するので、一つの業界の専門性を深めていくことが出来ない点です。

逆にメリットは様々な業界に関われたり、ジャンル問わず多くの商品やサービスに対して携われることです。集客やマーケティング、デザインなど仕事の専門性を身に付けることができれば業界を問わず活躍でき、将来的にはフリーランスになったり、テレワークでの仕事も可能です。

今回は、そのような広告代理店に転職するメリット・デメリットをまとめているので是非ご参考にしてください。

広告代理店に転職するメリット・デメリットまとめ

広告代理店へ転職するメリット・デメリットはそれぞれ4つあります。

まず、メリットは下記の4点です。

  1. 年収レンジが高くなる
    年収レンジが高い企業が多く条件アップを見込める転職になる可能性が高いことです。
  2. ビジネス・コミュニケーションスキルが向上する
    コミュニケーション能力が必要な仕事が多く、ビジネスコミュニケーションスキルが高くなります。
  3. 市場価値が高まる(専門スキルが身に着く)
    0からサービスを作り出す仕事ですので、課題解決力を必要とし、さらにサービスやアイデアを作り出す創造性が身につけらます。その中でも自分の得意分野ができ、専門性が高くなります。
  4. 成長産業なので、今後のトレンドとなる経験や知識を得られる
    成長産業であり、変化に激しく、トレンドに敏感になり常に新しいものに携わることができ、一歩先を見抜く力をつけることができます。

続いて、デメリットは下記の4点です。

  1. 職種によっては専門的スキルが身につかない
    職種によっては専門的なスキルが身につかないことがあります。
  2. 激務のため、労働時間が長い(休日出勤も)
    最近は改善されてきていますが、どうしても小さい会社では激務な環境で労働時間が長くなる会社が多いです。ときには土日の出勤もあります。
  3. 入社前後のギャップが大きい
    広告業界は華やかな世界と見られることが多いですが、実勢は泥臭い仕事が多く、良い点だけを見ている人にとっては入社後のギャプが生じます。
  4. 斜陽産業の部署やクライアントは成長できない
    斜陽産業の職種や紙媒体に依存している業界は成長出来ない可能性があります。

次章では、上記のメリット・デメリットについてそれぞれご説明していきます。

広告代理店・業界に転職する4つのメリット

年収が上がる

広告代理店への転職は年収が上がることが多くあります。

理由としては広告業界はモノを抱えないため利益率が高くなる(人が中心のビジネスである)ためです。※最近はツールを販売するなどそうではない事業も増えてはいますが

またインセンティブ制やクリエイティブ実績や賞の評価でコミッションがもられる会社も多くあり、年収のアップが見込めます。 特にデジタル系の会社の場合は紙媒体の会社に比べてもコストがかかりません。基本は人が作り出すサービスを売っているので、会社に入る利益が高くなります。

メーカーなどと比較するとハードな環境で働いている社員に還元する考えを大切にしている会社も多くあり、年収アップを希望して広告代理店へ転職する方も多くいます。

補足ですが、広告業界の会社はダブルワークを承諾している会社も多いので、個人で稼ぐ人も増えています。

ビジネス・コミュニケーションスキルが圧倒的に向上する

これは広告業界の仕事は対クライアントでも、多くの人に伝える広告という仕事においても、コミュニケーションが重要な業界であるからです。

具体的にはまず対人コミュニケーションが重要です。

広告物は一人では作れません。お客様がいて、営業がいて、ディレクター、デザイナー、マーケター、ライター、編集、コーダー、エンジニアなど。また、社内においても様々な人のチームで取り組むことが多くあります。そういった人たちをまとめる、打合わせでの考えを一致させるためにも対人コミュニケーションが重要で、自然と身につけられます。

続いて、資料作成力も身につきます。

プレゼンを行うことが多い仕事でプレゼン資料を作成することが日々の業務で発生するため、資料作成をするスキルが付きます。資料作成はポイントをまとめること、ストーリーを作ること、表現力、パワーポイントでの見せ方など、様々なスキルを持つことが出来ます。

また、クライアントのミッションを必ず遂行するというプロフェッショナルマインドも身につきます。

広告代理店ではアイデア力や集客プロモーションのプロフェッショナルとしてアドバスをするので、広告のプロとしてのマインドも身につきます。様々なプロジェクトに携わりますが、ベースはクライアントの広報担当として取り組みます。そのような状況ですので、クライアントの目標達成に全力を注ぎ、結果にこだわる目標達成力がある人材となります。

市場価値が高まる(専門スキルが身に着く)

広告業界の中でも得意分野が出来るため専門性が付きます。

例えばWEBデザイナー、WEBマーケティング、データに強いデジタルマーケティング、ECサイトに強いWEB系職種、エンジニアよりのマークアップエンジニアなど。

職種での専門性を身に付けることが出来れば市場価値が上がります。特にデジタル系の職種は市場価値が高く、企業にとっては必要な人材となります。

WEBも含んだマーケティングや広報の知見があれば、ベンチャー企業や大手企業に関わらず、即戦力となり人材になれます。基本となる広報のプレス関係の仕事から、プロモーション、販促、SNS、WEBマーケティングなどの経験がある方はどんな企業からもスカウトを受けられる市場価値になります。

成長産業なので、今後のトレンドとなる経験や知識を得られる

広告業界の中でもWEBマーケティングは成長産業です。最近ではインターネット広告の位置づけが高くなっています。

新聞広告はは新聞を取っている人が少なくなっている。テレビCMはテレビを見る人の減少や、テレビを見る時は録画でCMを飛ばして見る、有料雑誌は見ない、などネットでの広告がプロモーションの中心になってきています。インターネット広告の知見がある人は最新のトレンドにも敏感で業界やジャンルを問わず、企業としては欲しい人材になります。

+αで、SNSの知見やデータ分析力があるとより幅が広がります。インターネット広告は今後も伸び続ける市場であり、市場規模はこれまで以上に大きくなっていく成長産業です。

広告代理店・業界に転職する4つのデメリット

職種によっては専門的スキルが身につかない

職種によっては専門性が身につかないケースがあります。例えば進行管理や求人広告営業です。進行管理というポジションは紙媒体でよく見られます。

例えばカタログを作成するまでには数ヶ月のスケジュールがかかり、その日々の進行を管理し、クリエイターに進行を指示する仕事です。進行管理は営業やディレクターが兼務することが多くあります。進行管理の仕事だけでは専門性が低くなってしまします。

求人広告営業の場合は、0からモノを作り出す仕事ではなく、枠を売る営業として扱われます。広告業界の営業はアイデアと創造性が必要です。

求人広告営業にはその2点が含まれないと判断される企業が多くあるため広告業界としては専門性が低いと捉えられてしまいます。

激務のため、労働時間が長い(休日出勤も)

ワークライフバランスが問われる中、労働環境の改善は遅れている業界ではあります。

特に小さい会社やベンチャー企業では業務量が多くなってしまい、また人手不足も重なり、休日出勤や長時間労働を強いられる企業が出ています。

大手企業では少しずつ改善されているケースも増えていますが、デザイナーやエンジニアにとってはまだまだ大変な状況が続いています。締め切りが多くある会社にとっては改善が難しいことがあります。

例えばフリーペーパーや毎週発行の出版社など。発行は決まっています。その日に向けてクライアントと広告のチェックや修正を行うため、どうしても締め切り前に多くの作業が重なります。早く帰れと言われても発行日が決まっている以上帰ることが出来ません。

改善されている企業が出てきていますが、まだま労働環境が厳しい会社は多い状況です。

入社前後のギャップが大きい

広告業界と言われると派手で華やかなイメージを持つことが多いと思います。

ただ広告業界の仕事は意外と地味で泥臭いです。

営業は新規を開拓することで日々数多くのテレアポを行い、お客様のところに何度も足を運びます。デザイナーは納品までに複数のプロジェクトの同時に取り掛かります。アイデアを出したり、ブレストの会議をしたり、楽しそうな雰囲気を想像することがあると思いますが、そのような仕事は一部です。WEBマーケティング担当もデータとにらみ合い、次に手を考える時間が多くあります。

一見華やかな仕事に見られますが、広告業界は地味で泥臭い仕事の方が多いため入社後のギャップを生じるケールが多いようです。

斜陽産業の部署やクライアントは成長できない

斜陽産業の業界は成長が難しいです。

具体的には印刷会社やフリーペーパー会社などです。 印刷会社は新聞をとっている世帯が大幅に減少しており、部数を刷る媒体(チラシやポスティングなど)が大幅に縮小されていてることが理由です。

フリーペーパーも同様です。ネットで何でも情報が手に入る今、フリーペーパーの情報量は少なすぎます。一つの記事に最低限の情報しか載っていません。無料で紙を持ち帰るという作業よりも、持っている自分のスマホで無限の情報を入手する方が魅力的です。

広告業界は基本的に成長産業ですが、古いトレンドを事業の軸をおいている会社は今後さらに厳しい状況になると思われます。

まとめ

広告代理店への転職はメリット・デメリットがあります。

ただ広告業界の市場は良好です。これからも集客やプロモーションなどの需要が減ることはありません。手段は変わりつつありますが、広告業界にとって変化は当たり前です。現在のトレンドを理解、将来のビジョンがある広告代理店はさらに成長していくでしょう。

そして変化の激しい業界でコミュニケーションスキルを身につけ、自分の専門性を高めることは市場価値を高めることに繋がります。

今回はメリット・デメリットを整理しましたが、広告代理店へ転職を、自分の価値を上げることはビジネスパーソンとしてはポジティブな要素しかありません。

是非参考にして頂ければと思います。