コンサルタント業務

【外資コンサルの仕事内容・業務領域①】総合コンサルの組織図・体制と仕事内容について

外資コンサル業務内容

【外資コンサルの仕事内容・業務領域①】総合コンサルの組織図・体制と仕事内容について

今回から、コンサルの仕事内容について書いていきたいと思います。

1回では書ききれないため、シリーズ化をしていければと。

今回は「コンサルの組織図・体制・業務領域」について紹介します。

また、そこから読み解くことのできるコンサルの仕事内容についても触れていければと考えています。

コンサルティングファームの組織図

組織図を見ることで、コンサルファームの全体像を把握することができるかと思います。

特に、コンサルタントの価値とは何なのかを再認識する上でも全社組織図を見ることは役立ちます。

 

また、そこからさらに深堀してコンサルタントの詳細な組織図を見ることでコンサルがどのように顧客へサービス提供しているかも理解することができます。

まずは、コンサルの全社組織図を見て頂き、事業会社と何が異なるのか?について説明したいと思います。

全社組織図について

皆さんがよく目にするのは、下記のような組織図かと思います。

 

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これは、例えばメーカーなどの組織図と仮定してください。

 

一見すると当たり前ですが、「営業本部」や「生産本部」といった部署があります。

このような部署がある理由は、モノを作り、お客へ売るためです。

至極当然のことを説いてしまって申し訳ございません。

 

一般的な事業会社は、生産部などが商品を作り、それを営業部が売るという仕組みで成り立っています。

コンサルの全社組織図は、下記のようになっています。

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一般の事業会社との違いがわかるでしょうか?

※名称は、わかりやすいように勝手に本部でカスタマイズしています

 

「営業本部」や「生産本部」といった部署が存在していません。

その理由は、コンサルファームの商品が”コンサルタントそのもの”だからです。

つまり、コンサルタントとは究極の無形商材であり、顧客はコンサルタント1人あたりに1時間○万円というフィーを支払っているのです。

 

しかし、顧客が本当は何にお金を払っているのか?というのは重要なポイントです。

形に残らないアドバイスや助言でしょうか?

それは違います。

コンサルタントの最大の成果物は”パワーポイント資料”や、ファームによっては”システム開発”です。

 

組織の話に戻すと、コンサルタントは自らが顧客に営業し、自らが”資料”という商品を作成して納品まで行います。

ただ、この組織図だけだとコンサルがどのようなサービスを提供しているのか具体的にはイメージできません。

次はさらに具体的な組織図を紹介します。

コンサル部隊の組織図

コンサルタント部隊の組織は、基本的に下記のようなマトリクス構造になっています。

※デロイトがわかりやすい図を出していたので引用しています。

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出所:デロイトトーマツコンサルティングHP

この図にある、横軸・縦軸はそれぞれが部門(ユニットorセクター)となっています。

横軸がインダストリー部門で、業種に特化したコンサルタントが集まります。

縦軸がコンピテンシー部門で、手法・サービスに特化したコンサルタントが集まります。

 

例えば、化粧品会社のクライアント課題が「デジタルチャネルでの売上を拡大すること」だった場合、上の図で言うと”コンシューマービジネス部門”×”Deloitte Digital”が対応することになるでしょう。(多分)

つまり、業種×手法にそれぞれ専門性を持った部門がクライアント課題を解決するために協力できるような組織図になっています。

 

念のため、下記にアクセンチュアの組織図も引用します。

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出所:https://webtan.impress.co.jp/e/2016/11/15/23742

 

少し古い組織図なので現在と名称が異なる部分はありますが、こちらもデロイトと同様に業種×手法の組織になっています。

※デロイトとは横軸と縦軸が逆になっています

 

とアクセンチュアの違いは、業種・手法の部門どちらもデロイトの方が細かく分かれているという点です。

例えば、デロイトにはM&Aという部門が存在しますがアクセンチュアには存在しません。

 

アクセンチュアの場合はStrategyが担当する仕組みになっていますが、そもそもM&A案件が多くないということも関係しているでしょう。

つまり、組織図を見ることで各コンサルファームの強み・弱みや注力領域についても推測することが可能です。

コンサルティングファームの業務領域

次に、コンサルファームの業務領域(提供サービスのテーマ)について説明します。

今回は、概要編ということでグロービスマネジメントブックに記載されているような一般論に近くなりますが、基礎的な知識なので参考にしてください。

まず、下記の画像を見てください。

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出所:https://globis.jp/article/2122

画像の見方を説明すると、ピラミッドの上位にあるものがいわゆる上流といって影響する範囲が大きくなるものです。

例えば、経営ビジョンは全社戦略の上位概念となっていますが、経営ビジョンが無いのに全社の戦略など立てられませんよね。

 

会社は理念(目的)を元に、ビジョン(目標)を立て、それを達成するための戦略を立てるのです。

厳密に言うと、機能別戦略の下位概念もあります。(オペレーション改革など)

それについては、次回のコンサル業務内容詳細の記事で具体的に説明します。

 

では、コンサルファームがテーマとしている領域はどういったものでしょうか?

例えば、広告代理店だったら上記の画像で言う機能別戦略に該当するマーケティング領域(特に、マーケティングの中のプロモーション領域)を専門として、顧客へサービスを提供しています。

 

※画像内にマーケティング戦略が無いですが、人事戦略と同じ階層です

※機能別戦略には、他にもIT戦略などが含まれます

 

つまり、広告代理店はプロモーションのプロフェッショナルな訳です。

 

話を戻すと、コンサルファームの業務領域は画像内の全てに当たります。

但し下記画像のように、それぞれのファームに専門領域があります。

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出所:グロービスを元に管理人作成

得意としている度を○、×、△で表現したものです。

 

戦略ファームは、全社戦略~事業戦略の支援をコアバリューとしています。

総合ファームは、事業戦略~機能戦略の支援をコアバリューとしています。

専門ファームは、機能戦略の支援をコアバリューとしています。

 

戦略ファームも、直近はデジタルやITといった機能戦略に注力していますが、

基本的には全社戦略や事業戦略領域の契約ありきです。

つまり、あくまでセットでの提供ということが多いです。

 

総合ファームは、全社戦略領域で支援することは少ないです。

理由は戦略ファームがいるからです。

また、近年は全社戦略における支援を依頼するクライアントも減ってきており、代わりに機能戦略など具体的な提案を欲しがるクライアントが増えています。

そのため、総合コンサルはそちらの領域にシフトしている傾向があります。

 

このように、コンサルファーム毎に業域が異なるわけですが、

話を一番最初に戻すとコンサルは全社・事業別・機能別といった非常に幅広い領域を支援対象としています。

 

では、前述した組織図の各部門はどういった領域を担っているのでしょうか。

総合コンサルに絞った下記画像をご覧ください。

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出所:管理人作成

画像のように、業種別ユニットは全社戦略~機能戦略まで幅広い範囲の課題に対応します。但し、総合コンサルは全社戦略案件が多くないため、余程クライアントと深い関係性を構築している以外はあまり無いでしょう。

 

業種別ユニットは、事業戦略や機能戦略の領域で単独で対応するわけではありません。

体制図でもお話したように、手法別ユニットと協力して課題解決を行います。

例えば、通信会社がクライアントで、事業戦略支援の場合は通信・メディアユニット×Strategyユニットで協力します。

自動車クライアントの人事系課題(機能戦略)の場合は、自動車ユニットと人事ユニットが協力します。

 

業種別ユニットはクライアントと最も近い位置にいるコンサルタントのため、窓口のような業務も行います。

クライアントの課題を聞き出し、その課題に合わせた手法別ユニットと協力するということです。

勿論、単独で行うこともあります。

業種ユニットは何を提供しているのか

コンサルの組織図を見て皆さんが気になることは「業種別セクター」は何を提供しているのか?

つまり仕事内容は何なのかということだと思います。

もっとストレートな言い方をすれば、戦略系の案件はどのユニットが担当しているのか?ということでしょうか。

業種別ユニットのコンサルが何をしているかは、コンサルファームによって大きく異なります。

なぜなら、手法別ユニットとの力関係や、ファームの方向性が関わってくるからです。

アクセンチュアの場合

例えば、アクセンチュアの通信・メディア・ハイテク部門の場合は、通信キャリアなどをクライアントとして持っています。

主たる業務内容としては、業務改革・オペレーション改革・システム導入などになります。

アクセンチュアの場合、事業戦略系の案件はStrategyユニットが担当することが多いです。

そのため、アクセンチュアで戦略系案件をやりたい場合はStrategyに入ることをオススメします。

PwCの場合

また、PwCに関してもアクセンチュアと同様にStrategy&という戦略ユニットを持っています。

元々はブーズカンパニーという戦略ファームだったものをPwCが買収したことで、PwCの戦略案件についてもStrategy&が担当することが多いです。

デロイトの場合

一方、デロイトの業種ユニットは事業戦略・業務改革などがメインとなります。

その理由は、デロイトのStrategyユニットが新規事業やオープンイノベーションに特化しており、ピュアな戦略案件は各業種ユニットが担当することが多いからです。

直近、デロイトはグローバルに合わせてモニターデロイトというStrategy部門を立ち上げましたので方向性が少し変わる可能性はあります。

終わりに

今回はコンサルの仕事内容-概要編ということで、組織図を活用した大まかな仕事内容や提供サービスについて紹介しました。

今回の内容についてはコンサル外でも知っている方は多いかもしれないので、次回は各部門が実際に行っているプロジェクト内容について紹介したいと思います。

※もちろん守秘義務の範囲内で