コンサルティングファーム・コンサルタントの価値(バリュー)とは?
こんにちは。ガイコンマーチです。
前回からあまり期間を空けずのエントリとなりました。
頑張っています私。
そんなことは置いといて、今回はコンサルティングファーム(コンサルタント)の価値とは何なのか?について書いていきたいと思います。
面接でもよく聞かれる「コンサルタントの価値って何だと思いますか?」
今や言わずと知れた人気就職先となったコンサルティングファーム。
少し前に記事にもなっていた”東大生・京大生が行きたい就職先TOP10”においても、
外資系コンサルティングファームがほとんどを占めていました。
なぜそんなに人気なのでしょうか?
勿論、他の業界に比べれば給与が高かったりします。
しかし、時給で考えると「そんなにコスパ良くないよね」なんてことになったりもします。
おそらく、学生だってそんなことは理解しているはずです。
それなのに人気である理由というのは、”名だたる大企業の役員クラスと対峙できる”ということや”企業の難しい課題を、頭脳を使って解決する”ということ、またそれらの業務を通して”猛烈に成長できる”ことに魅力を感じているからではないでしょうか。
そうですね。上記のような理由は間違ってはいません。
でも、ちょっとざっくりしすぎています。
本当にコンサルタントの仕事や価値を理解して就職・転職したいと思っている人がどのくらいいるのでしょうか。
きっと、2割くらいじゃないでしょうか。(もしかしたらもっと少ないかもしれない)
でも、当然です。
コンサルティングファームは基本的には表に出ないことを徹底しているので非常にクローズドな組織です。
それにも関わらず、特に転職の面接においてはやたらとコンサルタントという職業に対する理解度確認の質問がなされます。
- 「コンサルタントの価値は何だと思いますか?」
- 「コンサルタントの本質って何ですか?」
知らねえよ!って答えたくなる気持ちわかります。
でも、聞かれてしまうものは対策しないとしょうがないですよね。
あるべき論で言えば、それを知った上での転職活動な訳ですから知っていて当然とも言えます。
前置きが少し長くなりましたが、この後コンサルタントの価値について書いていきたいと思います。
私が考えるコンサルタントの価値
私が考えるコンサルタントの価値は大きく3つに分けることができます。
それは、以下の3つです。
- コンサルタントとしてのスキル・専門知識
- 業界特化の情報・ノウハウ
- 客観性・箔付け機能
これらについて、順番に記載していきます。
コンサルタントとしてのスキル・専門知識
これは何かと言えば、仮説思考や論点思考といったコンサルタントのベーススキルに当たるものです。
コンサルタントは効率を極限まで追い求めます。
そのため、課題を整理・特定するスキルが高度に発達しています。
ここでいうスキルとは、スピード及び正確性です。
勿論、コンサルタントではない方でもそういった能力が高い人は多くいます。
(例えばMBA取った人とか)
しかし、そういった人たちはある程度のビジネス経験を積み、ある程度の役職についているケースが多いです。
通常の現場で働いている方々は、日常からそういった訓練をしていないため、コンサルタントと比較をするとどうしても見劣りします。
コンサルタントスキルというのをもう少し詳細に書き出すと下記のような感じでしょうか。
- プロジェクトマネジメント能力
- 思考力
- 会議のファシリテーション能力
- アウトソーシング機能
プロジェクトマネジメント能力
プロジェクトマネジメント能力というのは、その名の通りプロジェクトを管理する力です。
プロジェクトを進めていてよくあるケースが、ToDoがおざなりになっていて全く進まないとかですね。
いつまでに誰が何をどうやってやるのかというアクションの整理をせずにそのままなんてことよくあると思います。
そういったことを防ぐためにも、コンサルタントはプロジェクトを前に推進していく役割を担っています。
コンサルティングファームでは、PMOというプロジェクトマネジメントをメインバリューとして提供するようなプロジェクトがあるほど、クライアントからの引き合いが強い価値となっています。
思考力
思考力というのは、前述の通り、仮説思考や論点思考といったものが当たります。
会議などをしながら課題を素早く整理して次のアクションを導き出すために使います。
ファシリテーション能力
ファシリテーション能力というのは、
会議などを円滑に進めるために使います。
そんなの必要か?と思われるかもしれませんが、
会議が長引いた割には結局なんのための話し合いなんだっけ?
みたいなことってありませんか?
そういった無駄な話し合いを防ぐためにも、コンサルタントがしっかりリードしたり、クライアント会議のサポートをすることで効率的な会議を作り出します。
(コンサル主導ではない場合も勿論あります。)
アウトソーシング機能
アウトソーシング機能とは、クライアントのリソースやスキルが足りない部分を補うものです。
アウトソーシングと言うと、システム開発などを外注する際によく使われるイメージですが、コンサルが担うクライアント業務は戦略構築や資料作成がメインです。
一般の事業会社は、日々の通常業務に多くの人材を投入しています。
そのため、通常業務以外の全社戦略の策定や戦略の検証などにリソースを割くことが難しいケースが多々あります。
そういった際に、より短期間でクオリティの高い仕事をするためには、戦略立案や業務改善のプロフェッショナルであるコンサルタントに依頼することが不可欠となってくるのです。
また、コンサルタントの資料作成能力は高度に発達しており、クライアント担当者が社内の稟議を通したり上長に報告する際にそういった資料を作ることが多いです。
たまに雑務を振られることもあります(仕方ない)。
業界に特化した情報・ノウハウ
これは、クライアントの業界に関する知識や多様な情報を意味します。
コンサルタントは、前述した”コンサルタントスキル”に加えて業界の多様な情報も求められます。
なぜなら、業界特有の課題感や他社の動向などを把握しておくことでクライアントに対する本質的な解決策を提言できるからです。
1つ、理解しておくべきことは、クライアントの業界についての知見はクライアント以上に持つことは難しいです。
クライアントがビジネスを開始してから何年もの間、その業界を見続けてきたのに対して、例えば1~2ヵ月で全部をキャッチアップはできないですよね。
(まあ、クライアントと長期契約の場合はまた変わりますが)
ですが、コンサルファームはその業界の海外事例などを豊富に持っています。
グローバルに展開しており、いつでも最新事例を引き出せるようになっているため、そういった業界特化の情報をクライアントに提供することは非常に価値が高いです。
客観性
3つ目は、客観性です。
これはイメージしやすいかと思いますが、コンサルタントは客観的な判断を非常に大切にします。
クライアント自身では当たり前と思っているような業界や会社の常識をまず疑うということを期待されているのです。
あるいは、客観的に見てくれるコンサルタントが提言するのであれば聞いてみようといった箔付け機能も備わります。
例えば、クライアントの現場担当者が会社に対して思っていることがあったとしましょう。
担当者「弊社の○○部門は絶対に変えた方がいいと思うんです!」
コンサル「確かに仰る通りですね。課題ですね」
担当者「でも、うちの上層部は頭も固くて話を聞いてくれないんです!何とかしてください!」
つまり、自分では言いづらいことをコンサルに言ってもらったり、コンサルタントの意見=客観的 を箔付けとして社内を動かしていくパターンですね。
逆に、コンサルからズバズバと指摘することも多少はあります。
「御社の○○は改善の余地があると思いますがいかがでしょうか?」
言葉や言い回しは非常に気を遣います。
あくまで顧客なので、クライアントの課題点などを傲慢に指摘することなどあり得ません。
(なんかそういうイメージをしている人もいると思いますので)
とはいえ、提案の際にはしっかり客観的な意見を持って、”言い切る”ことをしなければなりません。
そこのバランスが非常に難しいところですが、この客観性というのも1つの価値になっています。
まとめ
以上が、私の考えるコンサルティングファーム・コンサルタントの価値です。
ちなみにクライアントから依頼される際は、今回紹介したような役割をすべて期待されているわけではありません。
例えば「今回はプロジェクトマネジメントについて協力してほしい」というような形で、クライアントから言われるケースが多いです。
なので、そういったことも踏まえてコンサルタントのイメージを作り上げてもらえればと。
面接で聞かれることも少なくないので、しっかりと自分なりの見解を持っておくことが重要だと思います。